今期の経営計画書の7ページに、「ドラッカー5つの質問」を掲載しましたが、第3の問いとして、「顧客の価値は何か」(顧客が望んでいることは何か)とあります。
同じく計画書の15ページ「OUR BUSINESS MODEL」、過去には「顧客満足(Customer Satisfaction)」としていたのを、であったのを「顧客体験(Customer Experience)」と変更しました。これは「顧客体験価値」を高めるの意味です。
この「価値」と言う言葉について、一緒に考えてみましょう。
今、我々が、日々行っていることは、「如何に売り上げを上げるかでなく、如何に価値を作り出し、お客様に価値を提供するか」
と言うことだと思います。お客様が価値だと感じることを行なって、喜んでいただくのです。価値の度合いに応じ、喜びも大きくなり、結果として売上利益も大きくなっていきます。
では、お客様が求めている価値はなんでしょうか?「物質的な価値」でしょうか?「精神的な価値」でしょうか?
物質的な価値とは、お腹が満たされることであったり、車を買う、電化製品を買う、物欲として、「モノ」で満たされるものです。
商品を通じて、どんないい「コト」があるのか? その車はどれだけのスピードで走るのか?どれだけ画質が良いテレビなのか?スースーのガパオの量はお腹いっぱいなるほど十分な量なのか?スペックが重要です。
一方、精神的な価値とは、豊かな時間や、経験など。「コト」であったり、「意味合い」であったりします。この車を使って誰とどこに行ってどのような時間を過ごすのか?テレビで何をみてどう過ごすのか?スースーのお店や通販を通して、どんないい「コト」があるのか? 誰とどのような時間を過ごすのか?ガパオが辛いと言って盛り上がり素敵な時間を過ごせるのか?
「物質的な価値」、「精神的な価値」のどちらも存在しますし、重要ですが、今、日本もタイもある程度豊かになっていて、物質的にはある程度満たされるようになってきました。なので、精神的な価値がより一層求められる時代になってきているのではないでしょうか?
特に、この一年、コロナで人と人の関係が精神的にも物理的にも断絶しがちで、精神的な価値はより一層高まっているのではないかと思います。
我々のタイ料理で、どのような価値、特に物質的な「モノの価値」でなく精神的な「コトの価値」をお客様に提供しているのか?、提供できるのか? ただ美味しいモノを売るという観点だけから少し距離を置いて、考え始めた時に、皆さんのお店の価値も、皆さん自身の商売人、ビジネスマンとしての価値もグンと上がってくると思います。
そして、さらに言えば、「価値のある商品」が売れるとは限りません。どんなに美味しい商品でも、お客様にオーダーして頂き、食べて頂かなければ良さがわかりません。
「お客様が価値を認めた商品が売れるのです」
ですので、新商品をオススメするにしても、価値をわかりやすく伝える有効な方法を考えてみてください。
味や価格などを伝えて「モノ」をうるのみでなく、その商品を「コト」で売ってみてはどうでしょうか?
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